ついに日本人初の100m、9秒98の記録がでました。
今回満を持して記録を出したのは桐生祥秀選手。
やはり彼が日本の短距離界を引っ張っていく
頼もしい選手のようです。
記録誕生の瞬間を動画と共に
お伝えしていきます。
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桐生祥秀 動画で見る9秒98の瞬間!悔しさをバネに本当に強くなった!
ウサイン・ボルト選手が出した世界最速記録、100m・9秒58。
その記録更新こそ到底叶いませんが、
日本の男子短距離界の憧れの壁”9秒台”
その壁はいつも手が届きそうで届かない、
とても高い壁となり、スプリンターたちの前に立ちはだかりました。
しかし、9月9日(土)ついにその壁を打ち破った男が現れました。
『桐生祥秀、21歳』
[出典;日本陸上競技連盟公式サイト]
福井県で行われていた”日本学生対校選手権”、
通称、日本インカレでその記録は出ました。
まずはその記録誕生の瞬間を動画でご覧ください。
9月9日(土)15:30から始まった日本インカレ男子100m決勝。
第3レーンに今年の世界陸上男子4×100mリレーの第1走者を務めた多田修平選手。
そして、第5レーンに後に今大会の主役となる桐生祥秀選手。
スタートから70mくらいまでは多田選手がレースを引っ張る展開となりましたが、
後半の”伸び”が圧倒的に桐生選手のチカラが勝り、
一気にゴールラインへと駆け抜けていきました。
今まで、追い風参考記録で9秒台を出した日本人選手もいましたが、
今大会は追い風+1.8mと、公式記録として認められる規定内の風速でした。
ちなみに、追い風+2.0m以上だと”追い風参考記録”となります。
絶妙な追い風のチカラも味方につけた桐生選手。
正式タイムが電光掲示板に表示されると競技場内は一気に歓喜に包まれました。
洛南高校3年生の時に突如として現れた短距離界の風雲児、桐生選手。
ここまでの道のりは決して順風満帆と言えるものではありませんでした。
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桐生祥秀 100m9秒台が近くて遠い!ずっと悩まされた10秒の壁!
小学生の頃はサッカーのクラブでゴールキーパーとして活躍していた桐生選手。
中学進学を機に、陸上選手としての道を歩み始めます。
しかし、この頃の桐生選手は腰痛や肉離れなど、ケガに悩まされ、
”日本イチ”の称号を手に入れることが出来ませんでした。
高校は京都にある洛南高校に進学。
しかし、学校のトラックは直線で80mしか取ることが出来ず、
主にミニハードルを用いたトレーニングを行っていました。
そんな”陸上部に所属している高校生”が一躍全国区に名を馳せるようになったのは
言うまでもなく、彼が叩き出した記録でした。
3年時に出場した大会”織田記念”で100mの予選結果、10秒01をマークし、
日本人で最も9秒台に近い男として、多くのメディアで紹介されました。
その後も10秒台前半の記録は出るものの、
”10秒の壁”をなかなか超えることが出来ない日々が続きます。
結局、高校時代には9秒台をマークすることはなく、東洋大学へと進学。
しかし、このころから”新・スプリンター大国ニッポン”と言っても過言ではない程に
虎視眈々と日本人初の9秒台を狙う選手が台頭してきます。
[出典;日本陸上競技連盟公式サイト]
サニブラウン ハキーム選手(100m自己ベスト;10’05)
[出典;日本陸上競技連盟公式サイト]
[出典;日本陸上競技連盟公式サイト]
日本男子短距離界は”三つ巴”ならぬ、”四つ巴”決戦となり、
4人のうち誰がいつ9秒台を出してもおかしくないと言われていました。
そんな中、今年の8月に行われた陸上世界選手権、
通称”世界陸上”で桐生選手は大会出場標準記録を突破するも、
ライバルたちの記録には及ばず、100mの選手としてエントリーされませんでした。
誰よりも早く9秒台に近い男と言われながら、
世界陸上で個人種目のエントリーがなかった桐生選手。
恐らく、私たちには想像も出来ないくらい、
苦しくて悔しい想いをしたことでしょう。
しかし、その悔しさを晴らすかの如く、
日本人初の9秒台を記録した桐生選手。
レース直後のインタビューで
「やっと4年間くすぶっていたベストを更新することができた。
9秒台を出せて、(世界の)スターラインに立てたかな」
と、歓びのコメントを残しました。
こちらが正式に発表された日本インカレ男子100m決勝の記録です。
[出典;日本陸上競技連盟公式サイト]
桐生選手の9秒台突入を皮切りに、
これから続々と日本人選手の9秒台が出てきそうな短距離界。
ますます、強い日本の短距離走を観ることが出来そうですね。
桐生選手、本当におめでとうございます!
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